「子ども・子育て新システム」の導入に関する意見書
意見書第3号
議決日:平成23年12月16日
議決結果:原案可決
政府は,7月29日の少子化社会対策会議において「子ども・子育て新システムに関する中間取りまとめ」を決定し,「平成23年度中に必要な法制上の措置を講じることとされている税制抜本改革とともに,早急に所要の法律案を国会に提出する」との方針を示した。
新システムの導入は,保育現場に市場原理が持ち込まれることになり,福祉としての保育制度が維持されないことや,保護者の負担増につながる制度見直しとなるなどの懸念があり,国の責任で福祉として行われてきた保育制度の根幹が大きく揺らぐ恐れがある。また,新システム導入に必要な約1兆円の財源は明確になっておらず,現状では新システムの導入は極めて不透明な情勢となっている。このままでは,平成24年度からの保育施設がどのような方向性になるのか明確でなく,保育現場での無用な混乱や不安に拍車がかかることになる。
よって,政府及び国会においては,以下の項目について早急に実現を図り,誰もが安心して利用できる保育制度を維持・拡充されることを強く求める。
記
1 子ども・子育て新システムについて財源的な見通しが立たない中での移行は
困難であり,「今年度中の法案提出」との方針を撤回すること。
2 保育制度の見直しにあたっては,保護者,保育現場等の意見を十分尊重し,
慎重に検討すること。
3 来年度に向けて,「安心子ども基金」の拡充等,保育の充実に向けた地方の
創意工夫が生かされる予算編成を行うこと。
以上,地方自治法第99条の規定により提出する。
平成23年12月16日
つくば市議会
(提出先)
衆議院議長 様
参議院議長 様
内閣総理大臣 様
財務大臣 様
厚生労働大臣 様
内閣官房長官 様
国家戦略担当大臣 様
少子化対策担当大臣 様