食品表示制度の抜本改正を求める意見書
意見書第9号
議決日:平成22年9月17日
議決結果:原案可決
度重なる加工食品原料の産地偽装事件や毒物混入事件から、多くの消費者が食の安全・安心を求め、国産の自給力向上および、冷凍食品や加工食品の原料原産地の表示義務化を願っている。
また、「遺伝子組み換え(GM)食品」については、多くの消費者が安全性に不安を抱き、「食べたくない」と考えていても、現在の表示制度の欠陥により、選ぶこともできず、知らずに食べているのが現状である。
さらに、体細胞クローン由来食品に至っては、国の食品安全委員会は、出産・肥育期の異常多発原因について、何の解明もしないまま「安全」と性急に評価し、商品化が間近に迫っている。受精卵クローン由来食品はすでに任意表示で流通が始まっており、消費者が安全性に不安を抱き、「クローン由来食品を食べたくない」と考えていても、やはり、選ぶこともできず、知らずに食べている。
いまこそ、いのちの基本となる食料の自給力向上、食の安全・安心の回復のために、食品のトレーサビリティ(産地と生産方法の履歴)とそれに基づく表示制度の抜本的な見直しが必要である。
よって、国においては、食の安全・安心、そしてその基盤となる食料自給力の向上を求める消費者が、知る権利に基づいてその購買力を選択的に行使できる社会の実現をめざし、充実した食品表示制度とされるよう、以下の事項について強く要望する。
1 加工食品原料のトレーサビリティと原料原産地の表示を義務化すること。
2 全ての遺伝子組み換え食品・飼料の表示を義務化すること。
3 クローン家畜由来食品の表示を義務化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年9月17日
つくば市議会
(提出先)
内閣総理大臣 様
内閣府特命担当大臣 様
(消費者及び食品安全)
厚生労働大臣 様
経済産業大臣 様
農林水産大臣 様
衆議院議長 様
参議院議長 様