第32号 筑波山麓におけるNTTドコモ社による巨大電波塔建設問題に関する請願書
第32号
平成18年9月13日
都市建設常任委員会
平成18年12月6日
議決結果:撤回承認
△請願・陳情第32号
請願・陳情第32号
平成18年9月13日受付
つくば市議会議長
久保谷 孝 夫 様
請願者 住 所 **********
氏 名 ********
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TEL ********
紹介議員 金 子 和 雄
筑波山麓におけるNTTドコモ社による巨大電波塔建設問題に関する請願書
日頃より、私たち住民の生活諸事に多大なるご尽力をいただきありがとうございます。
さてこのたび、当地区にNTTドコモの携帯電話基地局が建設されると聞きました。計画は当臼井地区と立野地区の中間ほどに、高さ40mの鉄塔を建設するとのこと。該当地は周囲に障害物もなく、麓の田井地区から筑波山を眺望する絶好のビュースポットです。そして、この景観はつくば市の顔ともいえる広報つくばの題字の写真や観光物産課発行の各種パンフレットのほか、民間の観光パンフレット等に多数使われています。当該地に鉄塔を建設することは、この景観に著しい悪影響を及ぼし、当地域の景観的価値、環境的価値、資産的価値を低下させ、そしてまた、全国的、世界的に問題視されている電磁波の健康への影響も懸念されます。発せられる電磁波に住民が近距離で常時さらされることで、健康への悪影響が危惧されます。よって次のとおり請願いたします。
【請願事項】
茨城県も最近「自然景観と街並み景観の保全と修景」に力を傾注している時であります。茨城県景観形成条例の景観まちづくりの手引きには、「景観行政団体となった市町村が地域の実情にあった景観行政を推進していくにあたり、地域住民や事業者、NPOなどの団体と協働しながら景観法を活用すべし」と謳っております。また、つくば市においても第三次つくば市総合計画のなかで、「筑波山自然環境地域」の重要性と保全を謳い、「筑波山や牛久沼に代表される豊かな自然環境の保全・活用を図るために、開発事業などに対し、周辺景観への配慮について積極的に指導します。」と記されています。
1、上記方針に基づき、つくば市におかれましては、市立ち会いの下でNTTドコモ社による住民説明会を開催して頂くことを請願いたします。これで初めて官、民、業の三者が同じテーブルにつくことができます。
2、つくば市におかれましては、総合計画に則りつくば市の重要な景観資産を護るべく、茨城県景観形成条例を柔軟に準用せられ、これを破壊しようとするNTTドコモ社に対し、当地区への電波塔建設中止の行政指導をして下さるよう請願いたします。
3、つくば市も景観条例を制定しようとしている矢先でありますから、少なくともつくば市景観条例が成立するまで、電波塔建設を凍結するのは当然でありましょう。このことをNTTドコモ社に行政指導されるよう請願いたします。
【請願理由】
1、現在でも、当地域は他社の携帯電話及びドコモの旧タイプは通話可能であり、代替え手段となり得る。
2、該当地周辺の景観及び環境は、これからのつくば市の観光資源として、またつくば市内外の市民の安らぎの場として、益々その価値が高まっていくと思われる。こうした中、該当地に基地局鉄塔が建設されれば、当地の景観的価値、環境的価値、資産的価値は低下する。
3、該当地を俯瞰する位置にある筑波山神社周辺からの眺望に、著しい影響を与える。
4、該当地を東方より俯瞰する筑波パープルライン、筑波スカイライン、筑波山ロープウェイ等からの眺望に影響を与える。
5、 360度の眺望を誇る筑波山頂からの眺望に影響を与える。
6、携帯電話基地局鉄塔から発せられる電磁波は、電子レンジに使われているのと同じマイクロ波であり、近年世界各国の研究者により発ガンリスクが高まることや、男性の精子の減少、胎児への悪影響、さらに皮膚症状や自律神経症状などの電磁波過敏症症状が報告されている。
7、市内においても、携帯電話基地局鉄塔に近接する場所に生育していたコスモスの群落が鉄塔建設を機に無開花、そして群落の衰退が見られた。また雀等の野鳥が、鉄塔建設を機に周辺で著しく減少することが見られた。
8、電磁波の影響をより強く受ける児童の通学路が、鉄塔建設予定地から 300mしか離れていない。しかもイギリス及びフランスでは、電磁波の健康への悪影響を鑑み、子供の携帯電話使用を控えるように、との政府勧告が出されている。
9、携帯電話基地局鉄塔から発せられる電磁波は電子レンジよりはるかに微弱だとされているが、近づくほど強くなり休むことなく発せられ、周辺に住む住民は逃れるすべがない。
※ なお筑波山麓想郷の会は、この鉄塔問題を契機に、郷土のあり方を再考する会として発足したもので、臼井のみならず立野、六所、館、神郡等を視野に入れ、郷土の景観、生活環境、自然環境、歴史、伝統文化などを再認識し、それによって、郷土の活性化を目的にするものです。