第18号 つくば市細見字井頭地内谷津田埋立事業計画における埋立の禁止及び指導を求める請願書
第18号
平成17年8月26日
環境経済常任委員会
平成17年12月19日
採択すべきもの
平成17年12月22日
議決結果：採択
△請願・陳情第１８号
請願・陳情第１８号
平成１７年８月２６日受付
つくば市議会議長
久保谷 孝 夫 様
請願者 住所 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
氏名 ＊＊＊＊＊＊＊
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紹介議員 柳 田 理 則
大 坪 修
橋 本 佳 子
古 山 和 一
つくば市細見字井頭地内谷津田埋立事業計画における埋立の禁止及び指導を求める請願書
【請願趣旨】
つくば市細見字井頭地内に於いて地権者並びに開発事業者等により谷津田埋立事業が開発行為として（一部地権者の反対で縮小）計画予定されていますが地域環境の破壊及び災害の恐れが有り、更に有機的に繋がりあう団地と田園の主体となる様々な人々との連携・協働の関係が崩壊される事を憂慮いたします。
無秩序な開発を防止しつくば市自由ケ丘地区の恵まれた緑の環境及び田園と団地が共生した良好な生活環境の保全と安心・安全を確保する目的のために細見字井頭地内で計画予定されている谷津田埋立事業が中止されることを要望いたします。
【請願理由】
下記に請願の理由を説明いたします。
自由ケ丘地区は牛久沼を前面に臨みながら細見字井頭地内の谷津田を挟み込む形で岩崎大地の両側に拡がっており、両地区は一体の環境・景観をなしております。細見字井頭地内に於いて計画予定されている今回の谷津田埋立事業は開発行為として面積約25,000㎡・埋立盛り土高さ平均４ｍ・埋立残土量約 100,000立方メートルであり、埋め立て完了後ターゲット・バードゴルフ場を造成するというものであります。当初は40,000㎡を埋め立てる計画を立てておりましたが地元の良識ある地権者の反対により計画を縮小したようであります。又、予定地の両縁辺には40戸以上の住宅が続いて立ち並んでいる場所でもあります。
井頭谷津田を巡っては平成15年度に「細見字井頭 475番地外（谷地）埋立事業計画」が問題となり、つくば市当局のご指導並びに自由ケ丘地区住民・細見地区地権者から提出された請願２本がつくば市議会にて議員の皆様のご賛同を得て採択され中止の運びとなりました。今回17年度の事業計画は前回15年度の埋め立て計画の再版であり焼き直しであります。今回の事業計画は前回の事業計画の地域と殆ど重なり、建設残土を用いた農地の造成と称していた──市長宛に野菜の作付けの為との要望書まで提出していた──前回から一転して開発許可を得て建設残土で以ってバードゴルフ場を造成するというものであり、前回の農地の造成と称すること自体が疑わしきものであり、何れも建設残土と有害廃棄物との混在処理が危惧されます。又、地権者より自治会宛に団地住民の生活に整合する事業施設として計画したものとの要望書が出ているが、団地住民にはその様な要望もなく団地の中央部低地にバードゴルフ場を開設する理由は疑しきものであります。15年度計画が中止となって時を移さずに事前に私共と相談することなく16年度から隠密裏に計画推進された今回17年度計画は信義に反する行為であり誠実さに欠けていると思われますし、つくば市及びつくば市議会を軽視し、地域住民の意思を無視するものであります。
本事業計画は杜撰（ずさん）であり数々の作為が認められ、特に本地区においては住居の軒先で行われる工事となり他地区と比しても埋め立て工事及びバードゴルフ場造成工事に伴う被害影響は甚大なモノとなります。同工事活動に伴い粉塵・騒音・悪臭・振動・交通安全・路面の損傷・日照等の問題が将来するのは必死であり工事後の生活環境を考えると受忍現度を越し震える想いがいたします。殊に、考慮しなければ成らないのは埋め立てに用いる残土の事であります。各地で頻発する残土・ごみ等の有害廃棄物による汚染問題はリスクを周辺住民及び行政にも強いるものであります。事後処理型対策では地域住民が疫学的負担を、又行政も財政的負担を各々抱える事となり、不作為の点が問題ともなりかねないでありましょう。６月中旬に要望書提出の折、市長も指摘された如く埋立計画に関しては認可後に産廃物等を巧妙に投棄するなどの不法投棄問題が発生している場所がつくば市内・県内にも縷々（るる）存在いたします。又、同席した当局者も言う如く計画的に経営を破綻させて工事を途中で放棄するようなケースも多々みられます。本地区周辺には不在者である同事業に関る者は地域の環境・景観問題には無頓着であり、私益を優先させていると想われます。土壌汚染及び地下水汚染の齎（もたら）す害は子々孫々に迄及びます。本事業計画の影響は更に水路・地下水脈を通じて井戸水並びに圃場の汚染となり、続いて牛久沼・江川用水と他市町にも拡がりを見せることは確実であります。必ずや汚染された水によるお米や魚類そして皇居から戴いた白鳥にも影響が出ることになるでありましょう。このような開発行為による汚染の発生・影響は十分な配慮が必要であり、世代を越え・地域を越えて拡がり・繋がる負債を残してはならないのであります。後顧の憂いは断たなければなりません。
尚、他に次のような問題点があることを指摘しておきたい。
１．水路の付け替え問題
２．排水管渠埋設の問題
３．道路の付け替え問題
事業計画地を懐に抱える本地区の状況は 100ｍ近傍に児童公園が４ケ所、公民館、医者、歯医者等公共的施設や店舗が所在いたし、県道谷田部・藤代線が南北に縦断いたしており主要な生活道路・通学路となっており、並びに関鉄バス・のりのりバス・幼稚園等の通学バス・近隣病院への通院バス等の停留所が集まっております。しかも県道につながる市道は道路の傾斜も急勾配（こうばい）であり団地入口には信号もありません。つくば市の緊急災害用井戸もあり影響を受けないとは申せません。
平成15年度から本谷津田を通っている通称井頭市道においては草刈・ゴミ拾いがボランティア活動として定期的に行なわれており、17年１月に同活動は市長立会いの下アダプタ・ア・ロードとして認定され谷津田環境・景観の維持・整備活動に毎月励んでおります。このような環境・景観維持活動を更に守り育てていく事こそが大事であると思われます。茨城県水際線計画に依ると環境・景観の一部が壊れているとの報告があり、これ以上の景観変化は考慮されるべきであります。谷津田は谷底平野特有の軟弱地盤であり造成地の液状化及び法面崩壊などの２次災害の恐れさえあります。
私共は井頭谷津田を含めてつくば市の「都市計画マスタープラン」及び「緑の基本計画」のプランなどに対応すべく地権者を含む周辺住民と共生し連携・協働し更に優良な緑の環境資源の一つとして発展させるべく努力してゆきたい。谷津田環境・景観を維持し美しい田園都市を形成して行く為にも私共団地住民と地権者を含む周辺住民等により地域の将来を考えてより良好な地域環境に誘導していく事が合意形成を果たしていく上で大切であるとおもわれます。
【請願項目】
谷津田埋立事業計画は自由ケ丘地区を含む周辺住民に多大な被害を及ぼすと共に環境を破壊し災害をもたらす可能性があります。故に、現在進行中のつくば市細見字井頭地内における地権者並びに開発業者による本事業計画を、貴議会におかれましては行政当局が認可する事無く直ちに中止される様に決議して頂きますようお願い致します。
つくば市議会におかれましては、本事業計画が中止となるよう自由ケ丘地区に住む住民の意を御汲み取り頂く為、ここに住民の反対署名を添えて、お願いする次第であります。尚、私共と致しましては本年６月につくば市長市原健一様に細見区長と共に同趣旨の要望書を提出いたしております。又、参考として以下の資料を別に添付いたします。
添付資料
１．自由ケ丘団地地図
２．埋立事業計画図等図面（抄）（開発事業者作成）
３．開発事業説明会案内及び事業計画書──細見地区地権者向け（抄）（平16年12月開発事業者作成）
４．谷津田埋立事業計画中止要望書──市長宛（平17年６月14日自由ケ丘自治会提出）
５．要望書──自由ケ丘自治会宛バードゴルフコース計画（抄）（平17年６月19日地権者提出）
６．要望書──市長宛盛土造成（平15年５月地権者提出）
７．請願書──前回15年度（平15年５月27日自由ケ丘自治会提出）及び委員会請願採択決議記事（平15年８月20日朝日新聞・常陽新聞）