第23号 義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願
第23号
平成16年9月7日
文教福祉常任委員会
平成16年12月17日
採択すべきもの
平成16年12月24日
議決結果:採択
△請願・陳情第23号
請願・陳情第23号
平成16年9月7日
つくば市議会議長 様
義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願
請願者
住所 ***********
代表 ***************************
紹介議員 今井 孝
請願趣旨
政府は1985年度予算より義務教育費国庫負担制度対象の見直しを行い,教材費・旅費などに続き,2004年度には退職手当・児童手当を一般財源化しています。
私たち市町村立小・中学校に勤務する教職員は,10年以上も「義務教育費国庫負担法」堅持の請願を続けてまいりました。しかし,政府は「予算は単年度決裁である」として,毎年学校事務職員・学校栄養職員の給与費を一般財源化しようとしてきました。
義務教育費国庫負担制度については,1997年の地方分権推進会議第2次勧告で「経常的な国J車負担金については,その対象を生活保護や義務教育等の真に国が義務的に負担を行う分野に限定し,毎年国が確実に負担する」としています。これ以上適用除外を拡げることは,地方自治体の財政負担を増大させ,義務教育水準の地方格差を拡大するものであり,義務教育費国庫負担法制定の趣旨・精神から大きくかけ離れるものです。
また,2004年5月,中央教育審議会は「義務教育費に係わる経費負担の在り方」(中間報告)の中で,「義務教育は国の責務であり,義務教育費国庫負担制度は堅持すべきである。一般財源化されれば.地方の財政状況により義務教育水準の地域間格差を招く。また,事務職員・栄養職員も学校の基幹的職員であり,引き続き国庫負担の対象とすべきである。」と提言しているところです。
一方,2004年6月に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」では,いわゆる「三位一体改革」の全体像をこの秋にも明らかにし年内に決定することと,全体像の中に平成17年度,18年度に行う3兆円程度の国庫補助負担金改革の工程表,税源移譲の内容及び交付税改革の方向を一体的に盛り込むとしています。
今まで数多くの地方自治体から,義務教育費国庫負担制度堅持の意見や,PTA全国協議会,全国都道府県・都市・町村教育長協議会(会)をはじめとした教育関係22団体などの要請により制度は維持されきましたが,今後も義務教育費国庫負担制度見直しの検討が続くと考えられます。
「いじめ」,「不登校」,「学級崩壊」など,山積する教育課題の解決には学校にゆとりをとりもどし,一人一人に行き届いた教育をすることが大切です。そのためには,教育の機会均等とその水準の維持向上を図る「義務教育費国庫負担制度」は,厳しい地方自治体の財政状況の中で極めて重要な位置を占めております。
本年度も,義務教育費国庫負担制度を維持するため,貴議会が負担法−の本来の趣旨にてらして,学校事務職員・学校栄養職員を含む全ての教職員の給与費適用堅持を求める意見書を決議され,関係大臣(内閣総理大臣・文部科学大臣・財務大臣・総務大臣)に送付することを請願します。
請願事項
現行の義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
とりわけ学校事務職員・学校栄養職員を同制度の対象から外さないこと。