会派代表質問・一般質問一覧要旨
- 会議名
- 令和3年3月定例会
- 質問日
- 令和3年3月1日
- 区分
- 会派代表質問
- 議員名
- 小森谷さやか (つくば・市民ネットワーク)
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要旨
1 はじめに(1〜2ページ)
(1)令和2年度中に内閣府のスーパーシティ構想へ応募するための準備を進めているということですので、いくつか質問いたします。
(通称)スーパーシティ法案は、2019年度通常国会で廃案、臨時国会で見送りとなったのち、昨年2020年5月コロナ対応が急がれる中、衆議院・参議院とも数時間という短い審議時間で採決に持ち込まれており十分な議論はありませんでした。さらに住民合意や個人情報保護についてなどが条文に明記されていないため、15もの附帯決議が付いており、極めて実施に向け不整備な状態と言わざるを得ません。そこで以下、伺います。
ア 応募前の住民等の意向の把握はどのように行うのか。結果によって応募しないこともあり得るのか。
イ 区域指定された場合、基本構想を策定する区域会議で基本構想に住民の意向をどのように反映していくのか。
ウ 基本構想策定後の住民投票とはどのようなものを想定しているのか。結果によっては基本構想が白紙になることもあるのか。
エ 当該サービスに同意しない住民の扱いはどうなるのか。
オ 当該区域において、明らかな不利益がないにも関わらず区域外への移転を希望する住民が出た場合、支援策を講じる考えがあるか。
カ サービスを利用する際の住民の同意はサービス毎にとっていくのか。また、オプトイン方式もしくはオプトアウト方式のどちらを想定しているか。
(2)「教えから学びへ」の新たな教育理念を浸透させるとあるが、具体的にはどのように転換を図っていくか。
2 令和3年度当初予算(案)の概要(2〜3ページ)
新型コロナウイルスによる経済的な打撃により、市税の減少が見込まれています。一方、歳出に占める割合の多い教育費や民生費は増加の見込みです。さらに高エネ研南側未利用地の土地購入をしたつくば市土地開発公社の返済を進めて利子負担を減らすため、令和2年度は53億、3年度は9億、令和4年と5年で3億ずつ支出していく計画となっており、財政調整基金の残高は20億円の維持が見込まれていますが、つくば市の人口規模で財政調整基金20億円は妥当と考えていますか。またその根拠は。
3 令和3年度主要施策(3〜7ページ)
(1)「徹底した行政改革〜さらに市民第一の市政へ〜」について
ア 市民第一の市政を実現するために多様性を重視した働き方改革や行政サービス提供への取り組みを進める、とあります。職員の働き方が多様になっていくことを含んでいるように受け取れますが、市民のいのちや暮らし・権利を守る職員自身のいのちや暮らし・権利が守られていなければ、結果として住民サービスの低下につながると危惧しています。
本来正規職員として継続的に雇用すべき業務であるのに、非正規という形で雇用の調整弁になっているのは問題だと考えています。
2020年4月から、自治体の臨時・非正規職員は会計年度任用職員となりました。この制度がスタートして1年が経過するわけですが、以下現状を確認し、認識を伺います。
(ア)会計年度任用職員の人数と男女比率、また全職員に対する割合
(イ)制度改正による変化について
a フルタイムからパートタイムになった割合とその理由
b 月例給が下がったケースの有無と下がったケースヘの補償
c 経験年数の考慮
d 再任用時の昇給と上限
e 期末手当支給対象の条件
(ウ)制度が変わっての課題をどう認識しているか
イ つくば市の取組について、すべての市民にくまなく周知することが求められていますが、現実に周知を徹底することはなかなか難しい状況があります。新規事業「市政情報かわら版」の概要と、市政の情報提供・情報公開について、以下伺います。
(ア)市政情報かわら版配布事業についての概要
(イ)新たに広報推進監を配置する目的、役割、任期
(ウ)情報発信ツールとしての「つくば市公式ウェブサイト」の課題をどう認識しているか
ウ 市民第一の市政を実現するためには、職員ひとりひとりが市民と対話する技術を身に付けることや、市民同士・職員同士の対話を支援するためにファシリテーションスキルの活用も必要になってくると考えます。
新規事業として「コーチング研修」が挙げられていますが、創設理由、目的と内容について伺います。
エ 「市民とともに創る」市政の推進のためには市民参加指針の条例化が必要だと考えるが、見解を伺います。
(2)「安心の子育て〜こどもとママパパにもっとやさしい子育て環境〜」について
つくば市は全国の中でもまれに見る人口増加都市です。とくに若い世帯の流入が多く、TX沿線地区では児童生徒数の急増に学校建設が間に合っていません。これから5つの小中学校の建設が始まりますが、いずれの学校も学区の端に位置しており、従来通りの学区の境界線の引き方では地域の分断を招きかねない状況です。とくにみどりのでは、(仮)みどりの南小中を建設したとしても学校が足りず、もうひとつ小学校の建設が必要ではないか、との学区審議会の答申案が議論されたところです。
現状は、急激な人口増を把握できずに「今決めなければもう間に合わない」といったタイミングで学校の新設を決めている状況で、果たして用地はそこで良かったのか、給食は自校式も検討すべきではなかったのかなど、十分な議論ができているとは言えません。
中根・金田台地区や上河原崎・中西地区も宅地の造成が次々始まっている中、人口増をすばやく把握し、こまめに推計を出し、早め早めに対処する必要があります。
学校を視点の中心として、今までのまちづくり政策の失敗をどう検証しているか、今後どうしていくつもりか、伺います。
(3)「頼れる福祉〜すべての人が自分らしく生きる社会〜」について
高齢者の移動支援・買物支援や憩いの広場づくり、また筑波大学と連携しての児童発達支援センター整備については大きく期待を寄せるところです。
ア 今後ますます進む超高齢社会への対応として、地域で高齢者を支える仕組みづくりを進めることが必須の課題となっており、そのための施策としてこれまで生活支援体制整備事業を行ってきました。新年度はどこに力を入れていきますか。また、課題をどのように捉えているか伺います。
イ 障害を持つ方への福祉政策の充実については、当事者の方々から切実な声が寄せられています。市長公約でもあるバリアフリーマスタープランの作成にあたっては、市民や市民団体と連携し、当事者の声を計画に反映させて実効性のあるものにしていく必要があります。
市民や市民団体が策定に関われるようにしていくべきと提案してきましたが、今後どのように検討していきますか。
ウ こどもの貧困対策について、青い羽根基金の創設から2年が経とうとしています。支援の幅が広がっているところです。現状と課題、今後の取り組みについてお聞かせください。
(4)「便利なインフラ〜快適で持続可能なインフラ整備〜」について
市民の貴重な資産である公共施設等は、効率的な活用をすることはもちろん、必要なサービスを確実に提供し続けるために、持続可能な維持管理をしていくことが重要課題です。
つくば市では、筑波研究学圏都市建設時期に集中して整備されたことから、設備の更新時期が集中していることが懸念されています。担当部署毎の個別管理で予算を奪い合う形ではなく、市全体を俯瞰して施設の状況を一元管理し、課題の明確化を図るよう、これまでも再三提案してきました。
個別施設計画の策定が進められていますが、新たなシステムを導入し、適切な管理を推進するとありますので、以下伺います。
ア システムの概要
イ 導入により期待される効果
(5)「活気ある地域〜つながりを力に活気ある地域へ〜」について
令和2年度は世界がコロナに振り回された年でした。経済的に影響を受けた事業者に対して、応援チケットのクラウドファンディングや家賃補助など、独自の政策は素晴らしいものがありました。一方、市民に対しては税・保険料・上下水道料金の支払い猶予がありますが、この猶予制度を利用している市民の数をどう把握し、市民生活への影響をどのように検証していますか。
4 むすびに(7〜10ページ)
「コロナにより新しい問題が出現したのではなく、潜在的に存在していた問題が顕在化したのであり、現在社会全体が直面している課題は、多くの人々の関心が向かないことで顕在化せず、一部の問題意識を持つ人にのみ共有される状況にとどまったために対策が取られてこなかったのだ」という市長の見解に同意するところです。
ゼロカーボンを目指す取組や省エネ・再エネヘの取組、またごみの問題もまさしくつくば市に潜在的に存在している課題ではないでしょうか。持続可能都市を掲げる自治体として、今回それら環境問題の根本に対する言及がほとんどないのが残念です。
環境問題全般に対し、市長の強い舵取りが必要と考えますが、意気込みを伺います。